2月  牡牛座

牡牛座位置

1月下旬のある日。
冷たい風が前歯にキーンと染みる午後9時(刺し歯なのにな)。
南の空、三ツ星が目印のオリオン座を縦に見た時に、右上方で
横たわったV字形に並んでいる星の集まりが“ヒヤデス星団”と
呼ばれるもので、牡牛の顔を表している。
その中でも赤く大きく輝いているのが1等星
“アルデバラーン(後に従うもの)”。
牡牛の右目にあたる。英語ではズバリ“ブルズアイ”って言うんだって!
 そのV字形の“ヒヤデス星団”から少し右に目を移すと、ぼんやりと
青白く淡い星の集まりが見える。かの有名なプレヤデス星団だ。
牡牛座拡大
 大男オリオンが5年間もストーキングし続けたという、天を支える巨人
アトラスの美しい娘たち、すなわち、エレクトラ・マイア・タイゲタ・
アルキオネ・アステロペ・ケラエノ・メロペの七人は、オリオンから
逃れるために月の女神アルテミスに救いを求めた。
すると、七羽の白い鳩となって舞い上がり、やがて七つの星になった。
このうち、エレクトラは、自分と大神ゼウスとの間に生まれた息子
ダルダノスが築いたトロイアの都が燃える様を見て悲しみ、
彗星となって流れ落ちてしまったのだという。
 これが、現在肉眼では6つの星の集まりに見える(かな?)
プレヤデス星団で、日本では“統ばる=スバル(昂)”と呼ばれている。スバルは、古代人の糸で繋いだ珠飾りをイメージしたものだそうな。
牡牛座の背中っていうか…首の付け根…若しくは
肩のあたりにあるんだけど、直接ジッと見るのではなく、ヒヤデス星団を
見ると同時になんとなく意識を右目の上端に持っていくようにすると
ボウッと白く煙るように浮かび上がるのがわかる。…ような気がする。
で、牡牛の正体はと言えば、これまた惚れっぽい大神ゼウスの化身
なのだそうだ。海神ポセイドンの子でフェニキア(地中海東岸:
現在のレバノンあたり)王のアゲーノール(またはテュロス)の娘
エウロパをみそめたゼウスは、白い牡牛の姿となって彼女の前に現われ、
これを連れ去った。地中海を歩いて進む牡牛の背中に乗せられた
エウロパは、成すすべもないままクレタ島へ渡る。
結局のところ、子供にも恵まれて幸せに暮らすのだが……結果オーライ?
でも、パパは必死で娘を捜した。そりゃそうだ。
 “ヨーロッパ”という名はエウロパに起源するというのを、地理の
授業かなんかでも聞いた記憶がある。エウロパが辿り着いたところを
“ヨーロッパ”と呼ぶようになったわけだ。