二人でアイデアを持ちより、話を練り上げ、絵本をつくる、
そんな試みに挑戦してみました。
心にとまった考えを何度もキャッチボールしたり、
お互いの文章を推敲したり、
でこぼこ道を手探りで進むようなワクワク感がありました。
思い描いていた絵本への道のりはまだまだ遠く、
今後どんなカタチで展開していくかも未定なのですが、
年齢をかさね、とりまく風景や想いが変わる中で、
ライフワークのように
創りつづけていければいいなと思ってます。
お気に入りの丘にこしかけて、のんびりとはな歌をうたっているスノー。
しっとりあまい風がスノーのぬれた鼻をくすぐると、たまらず大きなあくびがひとつ。
そのとき、とつぜんまっ黒いモジャモジャが目の前をよこぎり「パクッ」と鼻先で何かがとじる音が…。
「ケ、ケケケ…。こんなに“ゆったり味”がしみこんだうまいあくびはひさしぶりだねぇ。」
声の主は、まっ黒い巻き毛が自慢の“あくびくい”、
おいしい“あくび”をひたすら追いもとめる森の流れ者だったのです。
“あくびくい”はスノーのあくびをゴクリと飲み込むと、ぷっと何かをはきだしました。
そう、それは“あくびのたね”。あくびのたねからは、やがてつやつやひかるみどりの芽が…。
“あくびのたね”から巻き起こる騒動が、スノーと“あくびくい”のこころの距離をかえていきます。
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